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建設技術研究開発助成

研究成果

平成22年度研究成果一覧表

No. 研究開発課題 研究代表者 所属 研究概要
1 既設地盤構造物の計測挙動を考慮した調査・設計手法に関する技術開発 永瀬英生 KABSE
(九州工業大学)
盛土・基礎・抗土圧構造物等の地盤構造物に対し性能設計を行う場合、調査で得られた諸定数の精度と設計で要求されるその精度に乖離があることが問題となる。これを解決するためには、既設構造物の挙動と設計時に想定された挙動を照合し、地盤調査および設計手法を見直していくことが重要である。本研究は、上記の比較検討により新たな調査・設計手法の考え方を提言するものである。 PDF
2 衝撃弾性波法による壁面検査ロボットの開発 岩本達也 有明高専 地震あるいは経年により損傷・劣化したコンクリート構造物の健全性を地面からリモートコントロールで打音検査する吸着式自走装置を開発した。装置は、減圧ファンによって吸着する8個の吸盤を有し、吸着盤を相互に運動させることによって、鉛直コンクリート壁面を自由に移動することができる。現在のところ、検査効率は0.2m2/分程度である。 PDF
3 ASR劣化による局所的ひび割れを有するRCラーメン橋脚の構造性能低下に関する研究 玉井宏樹 福岡大学 本研究ではASR 劣化が疑われる実構造のRC ラーメン橋脚を対象とし、そのコアを利用することで、残存膨張量の算出ならびに劣化程度(膨張量)の異なるコア供試体を用い、材料試験を通してASR 劣化によるコンクリートの力学性状の変化を把握した。さらに、その試験値をもとに局所的にひび割れが生じたRC ラーメン橋脚の数値モデルを構築した上で静的解析を実施した。 PDF
4 遅延膨張性ASRのメカニズム解明と新たな促進膨張試験の開発に関する基礎研究 富山 潤 琉球大学 近年、沖縄県では、コンクリート用細骨材として使用されている海砂に遅延膨張性のアルカリ骨材反応(ASR)が生じる可能性があることが明らかとなっている。これまでに報告された海砂に起因したASR 被害は軽微なものであるが、コンクリート構造物を合理的に維持管理するためには遅延膨張性ASR への対策が急務である。そこで本研究では、遅延膨張性ASR を生じる海砂の基礎研究とフライアッシュ(FA)によるASR 抑制効果の検証を行い、対象海砂の基本的な性質とFA のASR 抑制効果を確認した。 PDF
5 新旧コンクリートの打継ぎ面の強度に関する研究 河本裕行 福岡建設専門
学校
維持補修工事おける新旧コンクリートの打継ぎ部における強度について実験的に検討を行った。その結果、表面含浸作用のある接着材を用いることで、より接着性が向上する結果となった。
また、非破壊試験を用いた打継ぎ後の欠陥の確認、強度についての評価法の検討を行った。欠陥部においては音速法用いることで評価できる傾向が見られた。
PDF
6 有明海沿岸低平地域における地層の3次元可視化と軟弱粘土層の土性判別に関する研究 日野剛徳 佐賀大学 国内外の沿岸域で多用される地盤改良工法の品質管理・保証の向上に資することを到達点として、工学・環境の両面を兼ねた地層・土性判別システムの構築を目指している。有明海沿岸低平地域を具体的なフィールドとして、当地の上部更新統の3次元可視化を図り、上位の軟弱完新統においては3成分コーンと土質試験結果の相関からなる土性判別法について検討し、上記の目標の礎を築いた。 PDF
7 鉄鋼スラグの高い吸水率に着目した鉄鋼スラグ水和固化体の圧縮疲労特性に関する研究 尾上幸造 宮崎大学 鉄鋼スラグ水和固化体(SSC)の水中における圧縮疲労特性について検討した。本研究で得られた寿命予測式を用いてSSC の200 万回疲労強度を算定した結果、普通コンクリートよりも5%程度低い値を得た。疲労破壊過程の考察より、SSC については製鋼スラグ骨材の吸水率が高いために、同レベルの繰返し応力に対する微細ひび割れの進展が促進されやすい状況にあることが示唆された。 PDF
8 シラスを用いた雨水浸透・保水性を有する高機能新土壌材料の開発と実証研究 渡辺亮一 福岡大学 雨水貯留・浸透施設の効果を高めるために、この改良土壌の材料としてシラスに注目している。近年、シラスはグラウンドや舗装材、ブロックや緑化基盤材等に使用されており、ヒートアイランド現象や都市型水害の抑制に有効とされ注目されている。そこで土壌材料としてシラスを改良土に混合して、保水・透水性地盤に利用できないかを検討する。 PDF
9 石炭灰混入型セメント改良土の循環利用に伴う力学・溶出特性の解明 藤川拓朗 福岡大学 本研究は、建設工事に伴い発生する建設発生土と他産業廃棄物である石炭灰を用いたセメント安定処理土が、短期的な供用終了時・維持修繕・ライフラインの整備等により掘削された際に、循環資源として再び有効利用していくことを目的としている。本報告では、掘削されたセメント安定処理土の循環利用に伴う力学・溶出特性を明らかにし、循環利用の可能性について検討した結果について述べる。 PDF
10 フレッシュコンクリートの施工性能照査試験方法の検討 橋本紳一朗 福岡大学 本研究では、ワーカビリティーの評価を比較的容易に実施できる試験方法について、既存の試験装置と棒状内部振動機(振動機)を組み合わせて使用する試験方法を提案し、他の試験方法とともに配合照査試験方法として検討した。その結果、試験装置の形状はボックス形容器が評価に適しており、これにより同一スランプのコンクリートでも配合条件の違いを評価できることが示せた。 PDF
11 高吸水性ポリマー混和によるコンクリートの養生の簡略化および初期ひび割れ抑制 一宮一夫 大分高専 高吸収性ポリマー(SAP)は、自重の数百倍から数千倍の水分を吸収できる。これをコンクリートに混和して練混ぜ水の一部を吸水させることで、プラスティック収縮ひび割れや初期の乾燥収縮ひび割れ抑制が期待できることが既往において報告されている。本研究では、市販品ならびにコンクリート用試作品のSAP を用い、養生の簡略化や養生不良により発生する初期の微細ひび割れの防止効果を確認するとともに最適な配合条件を示した。 PDF
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